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北朝鮮がミサイル発射延期。だが日本政府にとっては基本的に他人事

 

 北朝鮮が発射予告している長距離弾道ミサイルについて、発射が延期される可能性が高くなってきた。朝鮮宇宙空間技術委員会の報道官は8日「一 連の事情が生じ、発射時期を調整を慎重に検討している」と述べ発射延期を示唆した。韓国メディアでは技術的問題が起きた可能性が高いと報じている。発射予告期間は10~22日までだが年内の発射は見送られる公算が高まってきた。

 朝鮮半島は現在、歴史的な寒波に見舞われており、ミサイルの発射基地周辺も連日、氷点下が続いている。低温が続くと、ミサイルへの燃料注入に支障が 出るほか、各種部品の信頼性も低下するといわれている。韓国のロケット専門家は、燃料注入前の最終チェック段階で、重大な技術的問題が発見されたのでない かと指摘している。一旦燃料を注入してしまうと、発射をやり直すには相当の時間が必要となる。もしそうだとすると、年内の発射はほぼ不可能となる。

 政府は「延期が確認されたわけではない」として、引き続き警戒態勢を継続する意向だ。ミサイル対策の司令塔ともいえる藤村官房長官は7日、記者団からの質問に答えて「さっさと10日に上げてくれるといい」と発射を促すかのような発言を行い問題となった。北朝鮮がこれに反応したわけではないだろうが、皮肉にも、今度はいつ発射されるのか分からないという状況になってしまったわけだ。

 藤村官房長官の発言は確かに不謹慎だが、一面で真実をよく表している。政府は地対空ミサイルの「パトリオット」(なぜか政府はPAC3と呼びたがる)を沖縄に配備するなど全力で対策に取り組んでいることをアピールしている。だが北朝鮮のミサイル防衛対策はそのほとんどを米軍に依存しているというのが実情であり、日本がリーダーシップを発揮する場面はほとんどない。

 現在米軍は偵察衛星を中心に、米本土から沖縄に移動しているミサイル情報収集専用偵察機RC-135(通称コブラボール)2機、ミサイル追跡艦オブザベーション・アイランドなどを使って情報収集の体制を構築している。同時に、横須賀基地所属の米第7艦隊の巡洋艦シャイローなど、ミサイル防衛システムを搭載した艦船3隻を付近海域に展開している。自衛隊の護衛艦もこれら米軍の情報ネットワークに接続され、事実上一体で運用されているのだ。

 官邸にとっては、自衛隊は米軍の指揮下で動いているという感覚であり、当事者意識は希薄だ。官房長官にとってみれば、早く終わって欲しい事務作業のようなものなのだろう。
 米軍の監視体制が解除され、これらの航空機や艦艇が帰還することになれば、当面ミサイルの発射ないということになる。

 - 政治

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