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当事者能力を失っているシャープの状況は旧日本軍にそっくりとの声

 

 鴻海のカリスマ経営者である郭台銘(テリー・ゴウ)会長に翻弄され、オロオロするばかりのシャープだが、状況が旧日本軍とそっくりとの指摘が出ている。やはり日本は敗戦の教訓をまったく生かせていないようだ。

 そもそもシャープ苦境の原因を作ったのは、イケイケドンドンで液晶投資を推進した現相談役の町田勝彦氏と現会長の片山幹雄氏だ。
 町田氏は京都大学出のエリートで、しかもシャープ2代目社長の娘婿。この町田氏が指名した後任社長が片山氏だ。片山氏も東大出のエリートで、町田氏の後ろ盾で若くして社長になった。

 今回、片山氏は一応引責辞任したことになっており、後任に現社長の奥田氏が就任した。そうであれば、奥田氏はこれまでのいきさつにはこだわらず、ドラスティックにものごとを進めるべきだ。
 だが奥田氏は片山氏よりも年上で社長レースではダークホースだった人。地味なエンジニアだ。

 片山氏と町田氏が奥田氏を社長に推薦した理由は明らかだ。その証拠に、鴻海との交渉は、第一線から退いたはずの片山氏と町田氏が中心になって行っているフシがあり、奥田社長と情報の共有がされていないなど、社長が蚊帳の外に置かれているととられかねない事態も起こっている。

 当事者能力を失い、なし崩し的に破局の戦争に突き進んだ旧日本軍もまったく同じ状況であった。ノモンハン事件という前代未聞の大失態を演じたエリート参謀辻政信は、その責任を取らされることもなく、その後も軍中枢に居座り続け、影響力を保ち続けた。だが外から見ると誰がリーダーシップをとっているのかまったくよくわからない。

 辻氏を排除できないのは、日本軍が能力ではなく試験の成績で出世を決めていたから。辻氏は成績抜群であったため、彼より成績が悪い人は、彼にモノを言えない雰囲気があったのだ。

 シャープのリーダーはいったい誰なのか?意思決定がはっきりしない状況を相手に晒していては、ナメられて当然である。百戦錬磨のテリー・ゴウ会長にしてみれば赤子の手をひねるようなものだろう。

 

 - 経済

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