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遠隔操作ウイルス事件に懸賞金!Webで技術情報なども公開

 

 警察庁は12日、遠隔操作ウイルス事件について懸賞金を出すことを決定した。懸賞金の上限は300万円で期間は1年間。事件解決に結びつく有力情報を提供した人に支払われる。あわせてWebサイト上に、犯人が用いた技術的な手法に関する情報を公表し、幅広く情報提供を呼びかけている。

 今回の遠隔操作ウイルス事件では、海外のサーバーを経由して発信元を隠す匿名化ソフト「Tor」が使われており、捜査が難航している。

 捜査の初期段階では、捜査官がパソコンがウイルスで遠隔操作される可能性があるという基本的なことさえ知らず、4人の誤認逮捕者を出すという前代未聞の失態を演じた。その後も、掲示板サイト「2ちゃんねる」の管理を代行するシステム会社に強制捜査を行う無理な捜査を継続してきたが、有力な手掛かりは得られていない。

 従来の通信手段(電話、郵便など)は国家が一元的に管理しており、捜査は簡単だった。電話を使ったことが分かれば、NTTに通話記録を提出させるだけで済む。だがインターネットの世界はそうはいかない。世界中に機器や利用者が分散するインターネットの世界では、警察当局ができることなどたかが知れているのだ。米国や中国などネット対策に力を入れている国では、公式、非公式の外部協力者をネットワーク化し、幅広い情報収集を行うことで、ネット犯罪やサイバーテロに対応しているのが実情だ。

 その意味で、警察庁が広く一般に捜査協力を求める姿勢に転じたことは一歩前進したといってよい。だが事件がこの手法で解決できるのかは微妙な状況だ。
 警察庁のWebサイトには、犯人がプログラム言語「C#」を使いウイルス「iesys.exe」を作成したこと、ネット掲示板「2ちゃんねる」 にウイルスを貼り付けたこと、2ちゃんねる投稿時には代行掲示板「シベリア郵便局」を使 用したことなど、より詳しい情報が記されている。
 だが事件発生からかなりの時間が経過しており、ネット上の痕跡はほとんど消滅している可能性が高い。犯人が知人に情報を漏らしていたり、利用者が関連する画面を保存しているなどの偶然がない限り、検挙には結びつきにくいとの見方もある。

 警察がもう少し早く、こうした情報収集に乗り出していれば、状況はずいぶん変わっていたかもしれない。警察の閉鎖主義的な体質をあらため、広く民間の知見を利用する柔軟な体制の構築が求められている。

 - 社会, IT・科学

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