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オークションサイトをめぐる芸能人のステマが問題に。だが巨悪は別に存在する

 

 ペニーオークションに関する芸能人の「ステマ」に関して批判が集中している。実際は落札していないのに落札したかのように装った発言をしたとして、タレントのほしのあきや俳優の永井大など、著名芸能人が相次いで謝罪を行っている。

 ペニーオークションとは運営者がオークション形式で物品を販売しているインターネット・サイトのこと。オークションに入札するたびに入札者が手数料を支払う必要があり、安い価格で商品を落札できることもあるが、落札できない場合、支払った手数料が無駄になってしまう。悪質な業者の中には、最初から商品を用意せず、利用者に入札を繰り返させたあげく、身内が落札して消費者には商品を提供しないというところがあり、一部で社会問題になっている。
 一方、ステマとはステルスマーケティングの略で、宣伝ではないようにみせかけて本当は宣伝として行われている行為のことを指す。商品を販売する事業者が、ECサイトなどの利用者レビューにお金を払ってよい意見を書いてもらう行為が横行しており、公平な判断を阻害するとしてこちらも社会問題化している。ペニーオークションの場合には、芸能人が「私はこんなに安く落札しました」とブログなどで公表するケースがこれに該当する。多くの場合、芸能人は実際に落札しておらず、宣伝料が支払われているという。

 お笑いタレントの東野幸治は自身のブログで「私も含めてタレント何か所詮そんなもんです。『宣伝したらお金をくれる』と聞けば宣伝するんです」と以前からの体質であることを皮肉混じりに説明している。

 もちろんこういった行為はいいことではない。程度が過ぎると詐欺に該当する可能性もある。だがこういった隠れた宣伝はあらゆる業界で行われてきたことも事実であり、現在ではあらゆる商品にステルスマーケティングの手法が使われている。インターネットの普及で多くの人の目に触れやすくなり、社会問題になっているだけに過ぎないのだ。
 しかもさらに悪質な例などいくらでもある。地上はキー局のある経済報道番組では、顧客企業からお金をもらい、あたかも報道であるかのようにして、特定企業の宣伝を堂々と行っている。ペニーオークションにおける芸能人の発言が詐欺だというなら、TV局など詐欺だらけである。
 また中立を装いながら、特定企業からお金をもらい、あたかも客観性のある学説であるかのようにコメントする学者など吐いて捨てるほど存在する。

 広告と記事、あるいは宣伝と意見を明確に区別すべきというのはまったくもって正しい。だが芸能人という攻撃しやすい相手のことだけを攻撃するというのでは、本当の巨悪を見逃すことにつながってくる。ペニーオークションに関するステマ問題が芸能人に対する批判だけに終わらないことを祈りたい。

 - 経済, 芸能

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