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シャープが公募増資を検討中。金額は1000億円と中途半端でやはり抜本解決にならず

 

 経営再建中のシャープが2013年春にも公募増資に踏み切る可能性が高くなってきた。読売新聞が報じている。報道によると、同社は1000億円程度の増資について主力銀行と協議を始めているという。調達した資金は液晶事業の強化に充てる予定。

 同社は2期連続して巨額の赤字を計上しており、50%以上あった自己資本が急激に毀損している。2013年3月期の決算において自己資本率が10%を切るのは確実となっており、そろそろ「危険水域」(証券アナリスト)に入りつつある。
 現在、同社の資金繰りは銀行が手当てしており、すぐに倒産するリスクは少ない。だが1兆円を越す資産のほとんどを銀行からの貸付でカバーしている状態は銀行にとって望ましいものではなく、銀行側が増資を求めるのはほぼ確実な状況であった。

 今回の1000億円という数字は、20%弱の自己資本比率を維持したい銀行が提示した数字であることは明白。とりあえず銀行側が「安心できる」レベルにしか過ぎず、シャープが自力で再生するにはこの程度の自己資本比率ではまったく足りない。シャープが根本的に復活するためには、一度倒産させて再出発するか、鴻海精密工業の傘下に入る以外に方法がないという状況はまったく変わっていないのだ。

 もっとも倒産がささやかれるシャープの公募増資を引き受ける投資家がどれだけいるのかという、根本的な疑問もある。一部では鴻海精密工業との提携が事実上破談になっているのではないか?という声も聞こえてきている。シャープにはこれ以上時間稼ぎをしている余裕はないはずだ。同社経営陣は、鴻海の傘下入りについて、そろそろはっきりとした見解を示すべきではないか?

 - 経済

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