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Googleのシュミット会長が北朝鮮訪問。その先に中国を見据えた米朝交渉が動き始めた

 

 インターネット検索最大手Googleのエリック・シュミット会長が北朝鮮を訪問することが明らかとなった。2日のAP通信が伝えている。シュミット会長は民主党のリチャードソン・ニューメキシコ州前知事に同行して訪朝する予定だが、訪朝目的や北朝鮮での面会予定者も判明していないという。

 Googleは検索エンジンで圧倒的なシェアを誇っており、インターネットに流れる情報をすべて把握できる立場にある。すでに同社はCIAなどと共同プロジェクトを立ち上げており、インテリジェンスの世界では、米国の諜報組織の一部として認識されている。また同社のシュミット会長はオバマ大統領の強力な支援者の一人としても知られている。

 一部の報道では、北朝鮮当局に拘束されている米国人ペ・ジュンホ氏の解放を働きかけることが訪朝の目的とされているが、それをそのまま受け取る人はいない。今回の訪朝は米朝交渉が再び動き始めたことを示している。

 オバマ大統領は再選され、国務長官や国防長官などに意中の人物を指名することができるようになった。また共和党から大統領選挙に出馬するとも噂されていたCIAのペトレアス長官が不倫スキャンダルで失脚したり、クリントン国務長官が体調を崩して今後の政治活動が危ぶまれるなど、すべてはオバマ大統領に有利に働いている。
 一方、北朝鮮の金正恩第1書記も、李英鎬総参謀長を解任するなど着々と内部の粛清を断行している。また長距離弾道ミサイルの発射実験にも成功するなど、権力基盤が強固になってきており、金正恩氏が進めたい経済改革路線に舵を切るための準備は整いつつある。

 米国、北朝鮮の両国とも、二国間交渉の先には当然、中国という存在を見据えている。両国にとって米朝交渉は中国に対する牽制球という意味では一致しているのだ。インターネットの検閲システムを導入している中国にとって、Googleは頭の痛い存在である。米朝交渉の露払い役にGoogleのシュミット氏が選ばれたのは偶然ではないだろう。
 2013年は米朝交渉をきっかけに、米中関係が大きく動く可能性が高くなってきた。

 - 政治, IT・科学

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