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アルジャジーラが米国のTV局を買収。創設者はゴア元副大統領で政治的匂いがプンプン

 

 カタールに拠点を置くテレビ局アルジャジーラは2日、米国のテレビ局であるカレントTVを買収すると発表した。買収額は明らかになっていないが、推定で5億程度とみられる。米国におけるアルジャジーラ視聴可能世帯は、現在の470万世帯から4000万世帯以上に増えることになる。

 アルジャジーラによるカレントTVの買収は、米国と中東の今後の関係を考える上で、ちょっとしたインパクトを持っている。

 アルジャジーラは、カタール王族のハマド首長らが出資して作ったテレビ局。中東では唯一国際的に通用するマスメディアとして認知されている。ハマド首長は、西欧諸国におけるカタールの知名度を上げることに熱心で、アルジャジーラもその一貫として設立された。
 カタール王国という非民主国家の王族が運営するメディアであることから、その報道の中立性には限界もあるが、他のアラブ系メディアにありがちな反米一色というスタンスは見られず、パレスチナ暫定政府の汚職をスッパ抜くなど中立性の確保につとめている。アラブ諸国と米国の架け橋とも見ることもできるし、ソフトな手段でアラブの主張を米国に伝えるための戦略的ツールと見なすことも可能だ。

 一方のカレントTVはゴア元副大統領(写真)とジョエル・ハイアット氏が設立した独立系メディア。ハイアット氏はかつて民主党で働いていたこともある人物。
 同局は2009年、女性記者2名が中国と北朝鮮の国境付近で脱北者を取材中に北朝鮮当局に拘束されたことで一躍有名になった。結局、クリントン元大統領が特使として北朝鮮に派遣され、記者2名が米国に帰国した。交渉の経緯が不透明であったことから、取材活動自体に何らかの政治的目的があったのではないかという見方もある。

 両テレビ局とも、中立的な報道機関としての顔と政治的な顔を併せ持っている。今回の買収によって、両社が同じグループとして米国で活動を開始することになる。しかもゴア元副大統領とハイアット氏は共に諮問委員会のメンバーとして同局に残ることが決まっている。今回の買収には、ゴア大統領とハマド首長の政治的な意図が隠されているのでないかと推測される所以だ。

 - マスコミ, 政治

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