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無罪確定の村木氏が厚労省局長に復帰。  だが彼女は決してヒーローではない

 

 厚生労働省は、10日付けの幹部人事において、郵便不正事件で逮捕・起訴され無罪が確定した村木厚子内閣府政策統括官を社会・援護局長として厚労省に復帰させる。

 裁判で無罪が確定しており、局長への復帰そのものは特に問題のある話ではない。村木氏にその能力があるのなら、ふさわしいポストに就任させればよい。だが、無罪確定後の村木氏をヒーロー扱いするマスコミの対応には首をかしげた人も多いのではないか?

 村木氏は、いわれのない罪によって耐え難い精神的、肉体的苦痛を味わったわけであり、まさに冤罪被害者であることは間違いない。だが、村木氏の部下は逮捕起訴され有罪判決が出ているという事実も忘れてはならないだろう。

 部下が職務に絡む犯罪行為で逮捕有罪判決となっているのだ。本人が刑法上無罪であっても、直属の上司として管理責任が当然にあるはずだ。また組織としても本人の責任だけにして「組織としては関係ありません」などと本来は言えるわけがない。

 普通の民間企業にあてはめて考えてみればよい。例えば手抜工事が発覚した会社で、社員が逮捕されたとする。上司は刑法上無罪だったからといってヒーローだろうか?
 少なくとも「部下がこのような反社会的な事件を起こし、心よりお詫び申し上げます」と言わなければならない立場なはずである。

 村木氏本人が、この件についてどう考えているのかは分からない。

 だが少なくとも村木氏をヒーロー扱いしてきたマスコミは、世の中の道徳や常識からは完全に乖離している。ユッケの食中毒問題や建築士による偽装問題が発覚した時には、ヒステリックなまでに当事者を糾弾していたことを考えると、その違和感はさらに大きく感じられる。

 村木氏をヒーロー扱いした記者や編集者個人が、たまたま世間の常識から乖離していたというのなら止むを得まい。だが、組織として官僚に頭が上がらないことがその原因であるならば、由々しき事態である。

 - 社会

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