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安部政権の経済政策に矛盾?カギを握るのは経済再生本部の竹中平蔵氏

 

 安倍政権が掲げる経済政策「3本の矢」の全体像が見えてきた。3本の矢のうち、成長戦略を担う日本経済再生本部の初会合が8日に開催されるはこびとなったが、そこで議論される成長戦略のおおまかな内容が明らかになってきている。

 同本部は安倍政権の目玉として設立されたもので、マクロ経済政策を統括する経済財政諮問会議とともに、官邸主導の経済政策の要となる組織である。
 3本の矢とは、金融政策、財政政策、成長戦略のことを指している。金融政策については量的緩和策の拡大、財政政策については補正予算を含めた大型予算の執行がすでに確定しており、残る最後が成長戦略の内容であった。

 経済再生本部では、製造業復活のための優遇措置、新興国のインフラ受注の支援、安定的な資源調達といった施策が議論される予定。基本的に業界や業種を選定した上で積極支援する内容となっており、経済産業省が主導したプランであることを強く伺わせる。
 1期目の安倍政権が小泉政権で提唱された構造改革路線の継承でスタートしたことを考えると、ほぼ180度の政策転換であり、「大きな政府」を目指した政権であると解釈することが可能だ。

 ただ、経済政策ブレーンの選定をめぐっては、少々不可解な出来事も生じている。当初、安倍首相は小泉政権で構造改革を主導した竹中平蔵氏を中心メンバーに据える動きを見せていた。だが麻生財務相をはじめ今回の安倍政権には小泉路線と対立したメンバーが多く在籍しており、彼らは竹中氏とは水と油の関係。周囲の説得に負けた安倍首相は、結局竹中氏を経済再生本部の下部組織である産業競争力会議メンバーに据える形で落ち着かせた。

 閣僚人事や経済再生本部のプランは「大きな政府」そのものだが、肝心の安倍首相は「小さな政府」の信者である竹中氏を重視していたという矛盾に、市場関係者の一部からは安倍首相の本意を訝しむ声も上がっている。
 経済再生本部では、竹中氏と事務方の間で見解の相違が生じる可能性もある。安倍首相が経済政策に対してどのような真意を持っているのかは、再生本部での竹中氏のスタンスを見ることで、はっきりしてくるかもしれない。

 - 政治, 経済

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