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韓国における中国の存在感が急上昇。まるで「冊封」時代に逆戻りとの声も

 

 中国の台頭と日韓関係の悪化によって、韓国における中国の扱いが急激に変化している。
 朴槿恵次期大統領は大統領選挙に当選した直後、各国の大使と相次いで面談したが、この順番に異変が起こった。これまで韓国の歴代大統領は、米国、日本、中国の順に大使と会談することが外交慣例となっていたが、今回、日本は3番目に後退した。

 また安倍首相は1月4日、自らの特使として、自民党の額賀福志郎元財務相を韓国に派遣し親書を手渡したが、額賀氏の訪韓日程をめぐっては韓国側とひと悶着があった。
 韓国サイドは安倍氏サイドが一方的に特使の派遣を宣言したとして不快感を表明し、日程調整が難しいと連絡してきたのである。最終的に額賀氏を受け入れることで決着したが、すんなりと特使を派遣するというわけにはいかなかったようだ。

 この背景には、最近の日韓関係の悪化もあるが、やはり大きいのが中国の存在である。中国は政府の特使として張志軍・外交部副部長(外務省筆頭次官に相当)を韓国に派遣している。10日には朴槿恵次期大統領と会談し、習近平総書記の親書を手渡すとともに、朴氏の早期の訪中を要請した。 額賀氏の扱いに躊躇したのは、中国が派遣する特使の存在を考慮したためと考えられる。

 中国はこのところ、韓国に対してかなり高圧的な態度を取っており、それに対する韓国側の遠慮は相当なものだ。
 靖国神社に放火した中国人容疑者の引き渡し問題では、韓国は日本の引き渡し要請を拒否し中国に送還した。当初、韓国国内では国際法に従い日本側への引渡しを行うべきという声が多数を占めていたが、中国の孟建柱公安部長(公安相)が訪韓し、中国への送還を公然と要求したことで流れが一気に変わったのだ。

 中国は古来より、朝鮮王朝など周辺の国家に対して「冊封」と呼ばれる独特の外交政策を行ってきた。周辺国の王は中国の皇帝に臣下として挨拶する代わりに、その国の統治にお墨付きを与えてもらうという仕組みである。
 中国政府の高官が親書を持って韓国に渡り、次期大統領など要人と相次いで会談したり、平気で内政干渉する様は、まさに「冊封」の延長であるという声も上がっている。

 近い将来、韓国における中国の立場がさらに上昇し、米国を超える時代がやってくる可能性も否定できない。一方米国は米国で、日本と韓国をアジア最大の同盟国にするという外交上の基本戦略を根本から見直す動きも出てきているのだ。
 戦後70年間続いてきたアジア安定の枠組みが根本から崩れ去るというシナリオが、すでに現実味を帯びてきている。

 - 政治

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