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パナソニックが上海工場を閉鎖。ようやくプラズマから撤退を決断

 

 パナソニックが、中国・上海にあるプラズマテレビ組立工場を閉鎖する。すでに生産はストップしており、従業員も解雇された。工場は生産子会社となっていたが会社事態も生産するという。同社では、プラズマテレビの生産は山東省の向上に集約するとしているが、主力工場であった上海の閉鎖は、事実上プラズマテレビからの完全撤退を意味している。

 パナソニックは90年代前半からプラズマディスプレイに多額の投資を行ってきた。当時はブラウン管に変わる新生代のディスプレイ技術として液晶とプラズマの両者が技術の優位性を争っていた。
 一時は大画面テレビはプラズマ、小型テレビは液晶という棲み分けができるかと思われたが、液晶技術が驚異的な伸びを見せ、次第にプラズマ技術を駆逐していった。

 だがパナソニックはプラズマ技術にこだわり、製品販売が低迷しているにも関わらず、技術開発と生産を続けるという失態を演じた。2011年にはまだ750万台の販売台数を確保していたが、その後売上げが激減、2013年の見込みはわずか250万台程度だ。上海工場は年間200万台の生産能力があるといわれているが、実際の生産量は年間40万台にとどまっており、工場の設備投資を回収できる見込みはまったく立っていなかった。

 技術開発の最前線では、すでにプラズマは終わった技術であり、これにしがみついたパナソニックの姿勢だけが目立つ状況となっていた。
 もっともプラズマとの激戦に勝利したはずの液晶技術だが、その最大のメーカーはシャープであり、同社は現在は経営危機に陥っている。結局のところすべてを持っていったのは日本よりもはるかに低コスト体質を実現した韓国のサムスン電子であり、日本勢はすべてを失った格好だ。

 日本人にとっては認めたくないことかもしれないが、パナソニックの上海撤退は、日本の製造業が完全に国際競争力を失ったことを示す象徴的な出来事といえる。この事実を謙虚に受け止め、日本は二流の技術国家でしかないことを認識するところからしか、製造業を復活させる道はない。

 - 経済

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