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イラクで負傷した兵士の両腕移植が成功。皮肉にも戦争で米国の医療技術がさらに進んだ

 

 イラク戦争に派遣され従軍中に両手両足を失った米軍兵士が両腕の移植手術を受け回復した。移植手術を受けたのはブレンダン・マロッコさんで、2009年にイラクで装甲車を運転中、路上爆弾の爆発に遭遇し、両手両足を失った。マロッコさんは、メリーランド州ボルティモアのジョンズホプキンズ病院で手術を受け、無事成功して両腕を得た。

 両腕の移植は難しく、ドイツで2008年に成功したばかりの技術で、米国ではまだ7例しかない。両手両足を失ったケースは始めてだという。

 今回の手術では、死亡した人のドナー(腕を提供してくれた人)の骨髄細胞注入など、移植された腕への拒絶反応を防ぐための新しい技術が用いられている。この兵士は米軍再生医療研究所 (Armed Forces Institute of Regenerative Medicine、AFIRM)が資金を出す抗拒絶反応療法の研究への参加にも同意しているという。

 米国はもともと医療先進国だが、長期間にわたって戦争が行われたため、皮肉にも医療分野の発達がさらに進んだ。
 銃で撃たれた人の生存率はここ数年で急上昇しているが、イラク戦争での処置ノウハウが普及したことが主な原因といわれている。
 また、合併症リスクが少なく、精緻な手術を実現できる手術用ロボット「ダヴィンチ」も、もともとは戦地での手術用に開発された技術がベースになっている。ダヴィンチは患者への負担が少なく、安全性が高いことから、日本の病院でも導入を検討することろが相次いでいる。

 医療技術と医療機器の技術は表裏一体である。高付加価値の医療機器はドイツと米国のメーカーが圧倒的に強い競争力を持っている。医療技術の分野は今後高い成長が期待できるが、日本メーカーの多くはこの市場をまだ攻めあぐねている。

 - 政治, 社会

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