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日本人はオバマ大統領が大好きだが、向こうは無関心。このギャップがもたらす危険な未来

 

 日本人のオバマ大統領に対する支持率が極めて高いことが明らかになった。ライフネット生命保険株式会社が2012年12月に実施した調査によると、オバマ大統領を支持するかという質問に対して92.2%が支持すると回答した。また調査対象である10代~50代までのどの世代においても9割前後となっており、すべての世代から支持を集めていた。

  同調査の対象となったのは、オバマ大統領の再選を知っていた15歳~59歳の男女1000人。携帯電話によるインターネットリサーチで集計を行った。

 2期目のオバマ政権にどのようなことを期待するかという質問に対しては、最も多かったのは「日本経済への好影響」(63.9%)で、次いで「日米同盟の強化」 (49.3%)、「核なき世界の実現」(42.3%)、「アジア情勢の安定化」(40.8%)などが続いている。

 アンケート結果からは、オバマ大統領に対する日本人の人気は高く、日本との同盟関係が強化されることを強く望んでいることが伺える。
 条件が異なる調査なので単純な比較はできないが、ブッシュ大統領一期目に新聞社が実施した携帯電話アンケートでは再選を望まないとする人が80%を超えたことを考えると、ブッシュ大統領と比べてオバマ大統領の支持が極めて高いことが分かる。

 日本人はオバマ大統領に対して並々ならぬ好意を抱いているようだが、肝心のオバマ大統領は日本のことをどう考えてるのだろうか?オバマ大統領は安倍首相が就任直後、近い時期の訪米を打診したにも関わらず、それを一蹴したことからも分かるように「日本のことなどほとんど興味がない」(米国政界に詳しいジャーナリスト)というのが実情だ。
 日本に対する興味や親近感という意味では、圧倒的にブッシュ大統領の方が高く、外交上の優先順位も高かった。日本人は日本に対して親近感を持つ大統領を嫌い、日本のことに関心を寄せない大統領に片思いをしているという状況なのである。

 これは、ブッシュ大統領とオバマ大統領の個人的嗜好の問題ではない。リーマンショック以降、米国社会は大きく変化し、日本と同盟関係を維持する必要性が急速に低下してきている。ブッシュ大統領の日本びいきやオバマ大統領の日本に対する無関心は、米国の現状をそのまま反映しているのだ。
 一方、日本人が抱く、ブッシュ大統領が嫌いでオバマ大統領が好きという感覚は、おそらくイラク戦争を遂行したブッシュ大統領と、黒人で庶民の味方というオバマ大統領の単純なイメージを、無邪気に反映しているだけと考えられる。

 日米同盟は戦後日本の根幹であり、好むと好まざるとに関わらず、絶対的な存在であった。そのような環境においては、イメージ優先の無邪気な発想も許容されたかもしれない。だがその日米同盟は、いつ破棄されてもおかしくない状態だ。米国の大統領が誰であっても、日米関係は変わらないという幸せな時代はとうの昔に過ぎ去ったのである。

 米国の大統領が誰になるのかで、日本の将来が激変するという、厳しい時代に入っている。米国の大統領をイメージで語れるような余裕は、もはや今の日本にはない。

 - 政治

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