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中国のマネーサプライが急増。バブル崩壊なのかそれとも長期低迷なのか?

 

 中国人民銀行によると、2012年末時点で中国のマネーサプライ(M2)が97兆4200億元(約1432兆円)に達し、100兆元(約1476兆円)突破が目前に迫っていることが明らかになった。

 マネーサプライは、銀行以外の民間部門が保有する通貨残高の総量を示す指標。銀行が市中に供給したお金に対して、信用創造が付与された後の数値なので、原則としては数値が大きいほど経済が活発になる。
 ただし、数値が大きすぎると、土地バブルなどが起こって過度の信用創造が引き起こされていることが危惧されることになる。

 中国の2012年のGDPは52兆元なのでマネーサプライの対GDP比は1.9倍ということになる。ちなみに日本のマネーサプライの対GDP比は1.7倍、米国は0.7倍である。
 この数字だけ見ると中国が過剰なバブル状態にあるかのように思えてしまう。日本のメディアでもそのような論調が主流だ。確かに資産バブルとなっている面は否定できないが、見方を変えると別な側面も見えてくる。

 日本ではバブル経済真っ盛りの1989年にマネーサプライのGDP比は1倍前後であった。この値が急上昇していくのはむしろバブル崩壊後なのである。つまり景気が低迷し、景気対策として大量のマネーが供給されたことで、マネーサプライが増加しているのだ。だがいくらマネーを供給したところで、構造的な問題を抱えた日本経済は復活しなかった。

 中国のマネーサプライも同様の側面がある。リーマンショックがあった2008年から中国のGDPは1.7倍に増えているが、マネーサプライは約2倍に増えている。中国経済がバブルになっているというよりも、なんとか景気をもたせるために、資金をジャブジャブに投入しているだけと見ることもできるのだ。
 中国は今後、日本以上に高齢化が進み、労働人口が減少する。過剰の供給されたマネーが行き場を失うとバブルが発生するというイメージがあるが、日本ではこの20年間バブルどころかデフレの嵐であった。過剰なマネーが存在していることが必ずしもバブルにつながるとはかぎらない。

 中国は資本移動が完全に自由ではない点が、日本とは大きく異なっている。中国の過剰マネーがどのような振る舞いをするのかは、為替政策にも大きく依存してくるだろう。中国はインフレと長期低迷の両方の懸念を抱えた難しい状態にある。

 - 経済

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