ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

ローソンの新浪社長がアベノミクスに賛同し賃上げを実施。政界転職の布石か?

 

 ローソンは7日、グループ内の若手社員の年収を平均で3%上げると発表した。年2回の賞与に上乗せする形で平均15万円を支給する。

 対象となるのは、20代後半~40代のグループ社員で、ローソン本体に加えて、九九プラス、ローソンHMVエンタテイメントを加えた合計3300人。中学生までの子供がいる社員はアップ率を高くして、働き盛りの世代の労働意欲を高める。

 ローソンの新浪剛史社長は政府の産業競争力会議のメンバーとなっている。第1回の会合では、経済政策として若年層の世帯収入の増加を第一に掲げていた。安倍政権が産業界に求めている賃金アップに賛同し、年収引き上げを決めたという。

 個人消費はGDPの6割を占めており、賃金を上昇させることで経済の底上効果があることは間違いない。新浪社長がアベノミクスに賛同し、自らの信念で賃上げを行い、今後の業績によって投資家を納得させるというのであれば、実にすばらしい話である。だが一概にそうとはいえない話も聞こえてくる。それは新浪社長の政治家への転身である。

 新浪社長はかつて三菱商事の社員時代、「(出世できないなら)学者にでもなってのんびり過ごそうかとも思っていた」と発言したことで有名な人物。リストラされたら学者にでもなろうかなど、世の学者もずいぶんバカにされたものだが、ウラを返せば、自分は三菱商事のサラリーマンごときで終わる人間ではないという強い上昇志向の持ち主ということでもある。

 そのような新浪氏が、コンビニの社長で終わることに満足しないことは明らかであり、実際、昨年から政界転身への噂が絶えない。今回、真っ先にアベノミクスに賛同し、賃上げを実施したのは、ぜひ政界に迎え入れて欲しいというという猛アピールであるとの噂がもっぱらだ。
 後任の社長には、ファーストリテイリング(ユニクロ)の社長を事実上解任され、ローソンに転職していた玉塚元一副社長などの名前が上がっている。

 後任の社長としては、賃上げをするだけしておいて、あとはヨロシクといわれたらたまったものではないが、そこはサラリーマン社長の悲しい性。自分を引き立ててくれた前任者の後始末は甘んじて受け入れるしかないだろう。
 もし新浪氏が社長にとどまり、賃上げを実施した上で、さらに業績を向上させることができれば、新浪氏は「ホンモノ」の経営者だ。外野としてはそうあって欲しいと願っているが果たしてどうだろうか?
 ともかく賃上げの対象となった社員にとっては朗報であることには間違いない。

 - 政治, 経済

  関連記事

sugaku
OECDの学力調査。ゆとり教育見直しの結果、順位は上昇したが・・・・

  OECD(経済協力開発機構)は12月3日、世界65カ国(地域)を対象とした2 …

kenkouhoken
自治体の国保窓口業務の民間委託がスタート。本当にコストは削減できるのか?

 東京都の足立区は、全国で初めて2015年から国民健康保険の管理・運営業務につい …

sangyoukyousouryoku
手詰まり感が出てきた新しい成長戦略。素案には抽象的なキーワードが並ぶ

 政府は2015年6月22日、産業競争力会議を開催し、今月末にまとめる成長戦略の …

Warren Buffett
バフェット氏の最新の保有銘柄状況が明らかに。金利上昇と景気拡大にシフト

 米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏が、IBMやGM(ゼネラル・モー …

no image
シャープは初めての経験に右往左往。コンサルはやりたい放題

 シャープは現在、金融機関からの支援を獲得するために、リストラ案を策定している真 …

joyou
LIXILグループの中国子会社破たん。積極的な海外M&Aはリスクなのか?

 LIXILグループが、海外子会社の破たんによって大幅な減益に追い込まれる見通し …

waitsuzekka
ワイツゼッカー元大統領の死去から考える、国益と愛国心

 戦後の国際社会に極めて大きな影響を与えたドイツのワイツゼッカー元大統領の国葬が …

kuroda
本当はコワイ、日銀・黒田新総裁の主張。日本人は理解しているのか?

 日銀の白川総裁は3月19日、退任記者会見に臨んだ。白川総裁は、デフレを脱却と持 …

panachinakojo
パナソニックが生産拠点を国内に回帰。だがこうした動きは限定的?

 パナソニックは、エアコンや洗濯機といった白物家電について、今年の春から順次、国 …

graph
市場の期待インフレ率が急上昇だが金利は急降下。これは何を意味しているか?

 市場の期待インフレ率が上昇している。昨年は0.7%程度で推移していたが、1月に …