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国債を売って株式へ。日本に対する国際的なマネーの動きに変化が

 

 日本に対する国際的なお金の流れが変化し始めている。国債を売却して資金を海外に引き揚げる動きが出てきた一方で、日本株を購入するためのあらたな資金が国内に流入している。海外の投資家は日本においても債券から株へという資金シフトの動きを加速している。

 昨年の12月の国際収支統計では、日本国債が2兆8500億円の流出超になった。中長期債が流出超になるのは9ヶ月ぶり。短期債についてはすでに昨年10月に7ヶ月ぶりに流出超に転じていた。
 一方、株式についてはしばらく流出超が続いていたが、昨年10月から流入超に転じ、12月は流入額が1兆5000億円に達した。国債が売却された額の半分程度が株式で戻ってきている計算になる。

 国債が売られ、株式が買われているのは、国際的なマネーの流れと合致している。欧州問題が一段落したことや米国の景気回復が鮮明になりつつあることで、安全資産からリスク資産への転換が進んでいる。欧州危機によって安全資産として円が買われていたが、その動きが逆転しているのだ。

 日本の国債を売り、株式を買っているのはほとんどが英国勢である。英国は欧州の金融センターであり、中東のオイルマネーをはじめとして、世界から広く資金を集めている。国際的な投機資金が英国を通じて日本に投資されていると考えられる。
 リーマンショック直後は、欧州の株式や債券から一気に資金が流出し、とりあえずの資金逃避先として日本が選択された。リーマンショック後、急激に円高が進んだのはこの投機資金の影響が大きいと考えられる。だが欧州市場が落ち着きを取り戻したことによって、資金が欧州に戻り始めた。日本の国債の利回りと欧州の債券利回りはちょうど逆の動きになっていることからもそれは伺うことができる。

 株式を買っている資金は、国債を購入したスジとは別である可能性が高い。ヘッジファンドなどよりリスク指向の高い資金が、円安をきっかけに日本市場に流入している。このところの株高は外国人投資家が主導しているという見方があるが、国際収支の統計はこれを裏付けている。

 この動きが今後もゆるやかに継続すれば、円安、株高、債券安がスムーズに進む可能性が高い。だが懸念されるのは、国債の売却が加速し、金利上昇と資金流出が加速することである。そうなってしまうと、国債の消化に懸念が出てくる危険性もある。
  これからは株価と金利だけでなく、海外との資本移動についても、注意しておく必要があるだろう。

 - 経済

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