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ヘーゲル氏の国防長官承認。ケリー国務長官とともに、本格的なオバマ外交が始動

 

 米上院軍事委員会は12日、次期米国防長官に指名されているチャック・ヘーゲル元上院議員の承認採決を行い、賛成14票、反対11、意見なし1で国防長官として承認した。週内にも上院本会議で最終的に承認される。

 ヘーゲル元上院議員はベトナム戦争の従軍経験があり、多くの勲章を授与されている。その後、共和党下院議員のスタッフとしてキャリアをスタートさせ、ロビイストやレーガン大統領の選挙スタッフなどを務めた。その後、携帯電話会社を設立し、この会社を全米規模に成長させることに成功して、巨額の資産を得た。
 1997年にネブラスカ州から上院議員選挙に共和党から立候補し当選。2009年まで上院議員として活躍した。当初は共和党の保守派というスタンスだったが、イラク戦争に反対したことで、共和党議員としては異色の存在となった。上院議員引退後は、シンクタンク「アトランティック・カウンシル」の議長などを務めている。

 ヘーゲル国防長官の最大の特徴は、共和党の元上院議員でありながら、オバマ大統領に極めて近く、イラク戦争にも反対していたという点である。またイスラエル政策に対しても懐疑的なスタンスを示しており、国内の親イスラエル派の団体を「ユダヤ・ロビー」と呼び物議を醸したこともある(本誌記事「次期国防長官のヘーゲル氏。議会の公聴会で中国の懸念を示すもホンネは別?」参照)。

 一足早く国務長官に就任したケリー氏も実は、ベトナム従軍経験があり、かつて反戦活動議員として活躍した人物である。
 オバマ大統領がリベラルな人物を国防長官と国務長官に据えた理由は、オバマ大統領が本来目指していた政策を実現するためである。それはズバリ、核兵器の廃絶もしくは大幅な削減と、中東からの米国の撤退である。
 一期目のオバマ大統領は、政権基盤が不安定だったことから、クリントン国務長官をはじめとする基本的スタンスの異なる閣僚を任命せざるを得ない状況であった。だが再選を勝ち取り、クリントン長官も辞任を表明したことから、主要閣僚を自分に近い人物で固めることが可能となった。
 おそらくイランとは対話路線を重視し、イスラエルに対する支援はあまり積極的に行わない可能性が高い。また中東における米軍のプレゼンスを低下させるとともに、中国との対話も積極的に進めてくるだろう。在日米軍の重要性は以前に比べればかなり低下してくるはずだ。

 共和党はオバマ大統領のこの動きを非常に警戒しており、ヘーゲル氏の承認公聴会では、かつて盟友といわれた共和党のマケイン上院議員がヘーゲル氏を執拗に攻撃した。だがようやくヘーゲル氏の承認にこぎつけたことで、オバマ大統領はようやく本格的な外交活動をスタートさせることになる。

 - 政治

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