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ルノーの労使交渉で露呈した、ゴーン会長が受け取る巨額報酬の真相。

 

 欧州経済の低迷を受けて業績不振が続く仏ルノーのカルロス・ゴーン会長は、現在難航している労働組合との交渉において、会社側が提示する条件を受け入れれば、自らの報酬の一部を減額するという妥協案を示した。組合側はまだ正式に回答していない。

 ゴーン会長は労働組合に対して、労働時間の延長と賃金の凍結を要求している。その代わりに80万台分のフランス国内製造の維持とリストラをしないことを確約するとしていた。ゴーン会長はさらに譲歩し、2012年分の業績連動報酬の30%にあたる42万ユーロ(約5200万円)の支払いを2014年まで延期し、会社側が示した条件の履行を確認してから報酬を受け取るとの意向を明らかにした。

 組合側ではゴーン会長の譲歩を評価する声が出る一方、結局報酬を受け取るのでは何も変わらないという意見もあり、最終的な回答はまだ決まっていない。

 確かに一部の組合員が主張する通り、今回の譲歩はゴーン会長にとっては痛くも痒くもない。2011年ゴーン会長は総額で1270万ユーロ(15億6000万円)もの報酬を受け取っている。だがそのほとんどは日産からのもので、ルノー本体からは280万ユーロしかもらっていない。
 フランスでも経営者の高額報酬に対する批判は強く、買収した東洋の植民地である日産からは10億円もの報酬をもらうが、フランス本国ではあまり受け取っていないのだ。もともと少ないフランス本国の報酬のうちごく一部の支払いを先に延ばしたところで、ゴーン会長の懐が痛むことはない。

 日産はルノーの傘下に入り、ゴーン会長のもと劇的な復活を見せ、日本のグローバル経営の見本ともいわれた。ゴーン会長がもらう巨額の報酬もグローバルスタンダードであり、海外では当たり前だといわれてきた。もちろんそれは半分事実ではあるのだが、ゴーン会長の報酬のもらい方を見ると、買収された側はいかにぞんざいに扱われるかが良く分かる。
 もちろんこのことも含めてグローバル化なのであり、負けた側は何を言っても通用しない。勝てば官軍というのはまさにグローバルな用語なのだ。

 - 経済

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