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シャープが鴻海との交渉打ち切り。予想通りで市場関係者に驚きはなし

 

 経営再建中のシャープが、鴻海(ホンハイ)精密工業との出資交渉を打ち切ることになった。シャープの業績悪化による株価低迷や、提携内容での見解の相違から、3月26日という期限内に交渉をまとめるのは難しいと判断した。

 鴻海との交渉が事実上破たんしていることは、関係者の多くが認識しており、最終的な交渉決裂のニュースが出てくるのは時間の問題といわれていた。
 だが交渉決裂をめぐるニュース報道とシャープの対応を見ると、もはやシャープには当事者能力が完全になくなっていることがわかる。市場関係者は今後の同社の行方について、危機感を強めている。

 経営危機が表面化してからというもの、シャープ側から市場に対して明確な説明がなされたことは一度もない。鴻海との交渉決裂も週末というタイミングを狙って、特定のマスメディアがニュースソースがあいまいなまま報道し、シャープ側は一旦否定するという、いつものパターンを繰り返している。

 このような状況は、末期を迎えた企業によく見られるものである。このような事態が発生する理由は2つしかない。会社内部で関係者がそれぞれ勝手に新聞記者に内容を漏らしているか、会社に都合のよくないことは、特定の新聞に書かせて様子を見ようとしているかのどちらかである。どちらにしても、会社のマネジメントがまともにできていない証拠であり、状況は深刻だ。

 シャープは鴻海との提携が流れたことで自力再建しか道がなくなりつつある。2000億円の公募増資という報道も出ているが、この状況で2000億円の増資を引き受ける証券会社が出てくるのかは不透明だ(経営に窮した証券会社なら引き受けるかもしれないが)。
 そうなってくると、再び注目が集まってくるのは、政府による救済である。以前から噂のある企業再生支援機構による出資に加えて、資産買い取り組織を政府が設立することも検討されていることから、政府への資産売却の可能性も出てきている。
 いずれにせよ、政府による救済が実施されれば、甚大なモラルハザードを引き起こすことは確実であり、長い目で見て、日本の製造業にとって大きなマイナス要因となるだろう。

 - 経済

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