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台湾の国民党名誉首席が習近平総書記と会談。台湾をトラブルメーカーと自称

 

 台湾の与党国民党の名誉主席で元副総統の連戦氏は25日、中国・北京を訪れ、人民大会堂で共産党の習近平総書記と会談した。今後も台湾と中国大陸の関係を建設的に発展させていくことで一致した。習近平氏が総書記に就任してから台湾の要人と会うのは初めて。連戦氏は北京から個人的に招待を受けており、台湾総統府はこれに関与はしていないという。

  台湾はその歴史的経緯から中国政府と対立してきたが、最近は両者が急接近してきている。そのきっかけをつくったのが、2005年に当時の胡錦濤総書記と会談し、歴史的な「国共和解」を演出した連戦氏である。

 当時の台湾は台湾独立を目指す民進党が政権を握り、国民党は野党に転落していた。中国は台湾を懐柔するチャンスと捉え、連戦氏を北京に迎え、国民党との対話をスタートさせた。その後国民党が政権を握ってからは、一気に中国との距離が縮まることになった。
 中国は政治面だけでなく経済面でも台湾に対する工作を強め、台湾の財界人を優遇し、中国大陸への進出を促している。シャープへの出資やアップル製品の製造受託で有名な鴻海精密工業は、中国政府から支援を受け、大陸でも大成功した台湾企業の代表格である。

 連戦氏は、胡錦濤前総書記とも会談し、胡前総書記に対して「国民党がもっとも苦しかった時に手を差し伸べてくれたことに感謝している」と最大限の賛辞を送った。また連戦氏は、「台湾はかつてトラブルメーカーであったがそのレッテルはいつもで下す用意がある」とも発言している。トラブルメーカーとは、台湾が米国からの支援を受け、中国と軍事的な緊張を高めてきたことを指していると思われる。個人的な訪中とはいえ、かつて台湾海峡をめぐって一触即発の状態であった中台関係からは想像もできない親中ぶりである。

 台湾では、独立を目指す勢力がこのままでは中国に取り込まれてしまうと危機感を強めている。また国民党の馬英九総統もこうした世論を背景に、中台の政治対話には慎重な姿勢を崩していない。だが、大きな流れは中台の和解に向けて動いており、台湾の香港化が進む可能性はさらに高まってきたといえるだろう。

 - 政治

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