ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

西宮伸一中国大使が、渋谷の路上で倒れ病院に搬送。時期が時期だけに様々な憶測が

 

 13日午前8時45分頃、中国大使に就任したばかりの外務省の西宮伸一駐氏(60)が渋谷区松濤の自宅近くの路上で倒れて意識不明となり、都内の病院に救急搬送された。
 警視庁渋谷署によると、病気が原因で事件性はないという。西宮氏は、民間出身で事実上更迭された丹羽宇一郎氏の後任として中国大使に就任したばかり。10月に赴任する予定で準備を進めていた。

 西宮氏はいわゆるチャイナスクールではなく、外務省主流の北米畑。中国側にとって好ましい人物ではないことから、西宮氏の事故についてネットを中心にさまざまな噂が流れている。

 真偽のほどは知るすべもないし、この際どうでもよい。ただ、我々日本人が知っておくベキなのは、憶測が生まれる土壌そのものが、諜報活動の成果であるという点だ。

 巷の噂レベルの話だが、米国の意向に背いた政治家や官僚は米国から狙われるという。その文脈でいけば、田中角栄元首相は米国の怒りを買い、ロッキード事件を仕立て上げられたということになる。

 重要なのは、それが事実がどうかよりも、そのような噂が存在し、それを信じている人が一定数存在していることである。
 米国が実際に対日諜報活動を活発に行っているのだとすると、そのような噂話を意図的に流布している可能性は極めて高い。
 噂を流すのは、もっともリスクが少なく安上がりなインテリジェンス手法である。実際に手を下すというのはリスクが高すぎて、割に合わないことが多いのだ。

 実際、米国に関する噂は十分に機能している。
  かつて田中真紀子外務大臣がヒステリーを起こして米国のアーミテージ国務副長官との会談をドタキャンした事件があったが、その時の日本政府関係者の狼狽ぶりはハンパなものではなかった。少なくとも米国を怒らせると相当な痛手を蒙ると多くの人が思っていたことは間違いない。

 また85年のプラザ合意(日本からは大蔵大臣の(当時)竹下登氏が交渉に参加)において米国のベーカー財務長官は、竹下氏が、米国が望む以上の譲歩案を米国側が何も言わないのに次々と繰り出してくることに、目を丸くして驚いたという。
 竹下氏は田中氏に関する噂を信じており、米国を満足させなければ失脚させられると考えていたフシがある。

 もしこれらが米国の情報操作の結果であるとしたなら、これほどコストパフォーマンスの高い諜報活動は他にないであろう。勝手にビビッて、米国が望むように行動してくれるのである。

 もし米国がそうなら、中国の公安部や人民解放軍が同様のインテリジェンス活動を行っていないわけがない。

 最近では中国の次期最高指導者の習近平氏が公の場に姿を見せず、さまざまな憶測を呼んでいた。情報のコントロールは最大の諜報活動であることを頭に入れ、何事にも冷静に対処したい。

 - 政治, 社会

  関連記事

shukinpei06
国連人権理事会が中国の人権弾圧を指摘。だが中国への実質的影響はほとんどゼロ

 国連人権理事会は10月22日、作業部会を開催し、中国に対してチベット自治区など …

no image
自民総裁選、石破氏大健闘の背景には小泉進次郎あり

 自民党の総裁選で安倍元首相に敗れた石破茂前政調会長だが、地方からは圧倒的な支持 …

cameron2
先週はオランド大統領、今週はキャメロン首相。欧州首脳が相次いでインドに売り込み

 英国のキャメロン首相は18日、インドを訪問した。首相としては2度目のインド訪問 …

mistral
ロシアと欧米の対立で軍艦をロシアに輸出していたフランスの立場が微妙に

 ウクライナ問題によって欧米とロシアの対立が続く中、ロシアに最新鋭の軍艦を提供し …

keizaizaiseisimonkaigi
財政再建とバラマキ予算をいとも簡単に両立させてしまう、財務省のレトリックとは?

 政府は8月2日、経済財政諮問会議を開催し、財政健全化の道筋となる中期財政計画の …

globalmoney
国際的課税逃れへの包囲網が強まる。だがグローバル企業への規制が難しい本当の理由

 国境を越えた税金逃れに対する包囲網が急速に整えられつつある。欧州連合(EU)は …

shukinpei
公明党の山口代表がようやく習氏と会談。中国は得意のゆさぶり攻撃で日本側を翻弄

 中国訪問中の公明党の山口代表は25日、中国共産党の習近平総書記と北京の人民大会 …

tabakohaian
見送りの可能性も出てきた受動喫煙防止法案。日本は2周回遅れへ

 今国会での審議が予定されていた受動喫煙防止法案の提出が見送られる可能性が高くな …

saitengai2
崔天凱駐米中国大使が、尖閣問題で中国寄りの対応をするよう米国に要請

 尖閣諸島問題をめぐる小野寺防衛大臣の発言に対して、崔天凱駐米中国大使が強い口調 …

wine02
日本産ワインのブランド力強化法案は効果を発揮するのか?

 国産ワインのブランド力を強化するため、自民党が「ワイン法案」について検討してい …