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REITが次々に増資と物件取得を実施。インフレ期待からまだまだ上昇するのか?

 

 REIT(不動産投資信託)の増資と物件取得が相次いでいる。国内では最大級のREITである日本ビルファンド投資法人は1月に公募増資などで約640億円を調達した。調達した資金は、セレスティン芝三井ビルディング、ソニーシティ大崎(ソニーが保有していた自社ビル:写真)などの購入に充てられた。

 またジャパンエクセレント投資法人(興和不動産系)、ユナイテッド・アーバン投資法人(丸紅系)、産業ファンド投資法人(三菱系)など、各REITが次々に増資を行っている。増資が相次いでいる背景はもちろん株高だ。

 REITの成長戦略には、内部成長と外部成長の2種類がある。内部成長とは物件の賃料を上げたり、稼働率を向上させ、同じポートフォリオで収益を向上させる手法のことを指す。これに対して外部成長はあらたな物件を組み入れることで収益の絶対値を伸ばしていくやり方である。

 物件の取得には資金が必要となるが、株価(投資口価格)が低迷していると増資に応じる投資家が少なく増資がやりにくいという問題があった。実際、どのファンドもここ数年なかなか増資に踏み切ることができないでいた。
 だがここ3カ月の株高で状況が一気に変わってきた(本誌記事「J-REITが日経平均をはるかに上回るパフォーマンス」参照)。昨年12月に1000前後だった東証REIT指数は現在1400弱と、3カ月で1.4倍にも上昇し、多くの投資家がREITに着目している。各ファンドはここぞとばかりに次々と増資を行っている状況だ。

 日本ビルファンドによるソニーの自社ビル取得に代表されるように、大手メーカーが保有する物件が経営不振で放出される期待も高まっている。NECの本社ビルや今回のソニーのように、ファンドに売却後も引き続き賃借料を払って入居するケースが多いため、ファンドにとっては確実な収益が見込めるという利点がある。

 投資口価格の高騰でREITの利回りは低下してきており、相場の過熱を懸念する声も聞こえてきている。だが市場のインフレ期待も大きいことから、当面はREITの活況が続きそうだ。

 - 経済

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