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福島原発80キロ圏内外の放射線量マップ。1年で40%の減少は多いのか少ないのか?

 

 文部科学省は3月1日、東京電力福島第1原発から半径80キロ圏内外で測定した昨年11~12月時点の放射性物質の分布状況を公表した。80キロ圏内の地上1メートルの空間放射線量が、1年間で約40%減少したことが分かった。

 測定はヘリコプターを用い、2ヶ月間、述べ37回の飛行で実施した。
 公表されたデータによると、福島原発から北西方向に比較的線量の高い地域が続いていることが分かる。
 原発から約20キロまでの地域には、毎時19マイクロシーベルトを超える場所が点在し、福島市東部や伊達市西部などさらに遠い地域でも1~1.9マイクロシーベルトのエリアがあった。

 この近辺から線量の高いエリアは南西方向に変わり、二本松市や本宮市付近にも1~1.9マイクロシーベルトのエリアが見られた。また原発の南部は30キロ圏までに比較的線量が高いエリアが点在している。さらに80キロ圏外のデータを組み合わせたものでは、栃木県の那須塩原付近にも比較的高いエリアを確認することができる。

 文部科学省では同様の測定を1年前にも実施している。場所による違いはあるが、平均すると空間線量は約40%減少した。放射性物質の半減期から算出した1年間の予想減少率は約21%なので、雨で放射性物質が流されことによって、自然減衰以上に線量が下がった可能性があるという。

 これらのデータから、空間の放射線レベルは放射性物質が雨に流されることで、自然減衰より早く低下することが明らかになった。ただ放射性物質は雨で流されたとしても、消滅するわけではない。地表から消えた放射性物質は、地下水や海など次の汚染を引き起こしている可能性もある。部分的に線量レベルを下げることが出来ても、全体から見れば、放射性物質の半減期のペースでしかトータルの汚染は減らないということを忘れてはならないだろう。

 - 社会, IT・科学

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