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金融庁が空売り規制をようやく緩和。株式市場はようやく平時の状態へ

 

 金融庁は3月7日、株式の「空売り規制」を緩和すると発表した。金融庁はリーマンショック後の2008年から、株価の急激な値下がりを防ぐために規制を導入していた。今年11月からは前日終値より10%以上下がった場合のみに適用される。市場ではようやく平時の状態に戻れると安心感が広がっている。

 空売りとは、株式を借りてきて市場で売却する取引手法。売却後は一定期間後に株を買い戻して持ち主に返却する。
 株の空売りについてはかなりの誤解がある。空売りは株価を下落させる原因になるとされているが実際には違う。
 確かに売られた瞬間には株価は下落するが、空売りを実施した一定期間後には必ず買い戻さなければならないため、むしろ最終的には株価の買い支えにつながる。現物株の場合は買い戻される保証がないので、株価の下落にはむしろ深刻な影響を与える。
 また相場が過熱した時にはそれを冷やす効果もあり、空売りが存在する方が最終的には相場の安定につながる。

 ただ現物株を持っていなくても株を売ることができるので、相場の下落局面ではその影響が過大視されることもある。今回の規制はまさにその典型といえる。
 市場関係者からは「円滑な取引を妨げている」との指摘が出ており、金融庁もその声に配慮した格好だ。だが、空売りが市場のかく乱要因になるとの基本的な考えは変えておらず、株価の下落があれば、再び規制が発動される可能性もある。

 だが株式市場にとってもっとも重要なことは、規制をすることではなく、どんな時でも取引が継続されることである。規制が発動されるリスクのある市場にはお金が集まらず、取引の厚みが確保されない。結果として株価も乱高下しやすくなる。
 米国の株式市場は日本に比べると規制が少ないが、日本よりもずっと安定した値動きとなっている。最終的には取引の自由が確保されていることこそが、市場の安定と信頼につながってくるのだ。

 - 経済

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