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景気の現状分析。アベノミクスは個人消費を刺激しているが、製造業は依然厳しい状況

 

 アベノミクスによる株高で日本経済に対する期待感が広がっているが、足元の景気の実態はどうなのだろうか?
 3月に入り、年明け以降の景気動向を示す指標が出揃ってきている。内閣府は、景気ウォッチャー調査(2013年2月)、法人企業景気予測調査(2013年1月~3月)、機械受注統計(2013年1月)、の結果を相次いで発表した。

 これらを総合すると、街角の肌感覚の景気は株価の上昇などもあり大きく改善、大企業の景況感も回復しているが、中小企業が置かれた環境は依然厳しいという状況が浮かび上がる。
 アベノミクスは個人レベルには効果を及ぼし始めているが、屋台骨である製造業にはまだ波及してないようである。

 景気の肌感覚を示す景気ウォッチャー調査は前月比3.7ポイント上昇の53.2となり、4か月連続で上昇した。大きく落ち込んだ昨年後半から急回復をみせている。 株価の上昇によって高級品や自動車の販売が伸びていることが影響していると考えられる。

 法人企業景気予測調査でも、大企業の景況感はプラス1.0となり、前回調査(2012年10月~12月)と比べて改善したことが明らかになった。このうち非製造業はプラス4.0なのに対して製造業はマイナス4.6と、製造業の状況は相変わらず厳しい。また中堅企業、中小企業はいずれもマイナスで製造業は両社とも数値は悪化している。個人消費に支えられサービス業が堅調だが、製造業全般には波及していないことが分かる。

 製造業の苦境は機械受注統計にもよく表れている。民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」は前月比13.1%減の6544億円と、4カ月ぶりに減少した。比較可能な2005年4月以降では2番目の落ち込みである。
 少し長いトレンドで見ると、昨年後半から持ち直してきた受注が大きく息切れしたような印象となっている。これが一時的なものなのか、今後も続くのかは現段階では分らない。
 分野別で見ると、一般機械は昨年後半から若干の回復、電機は一貫して減少、ITは横ばい、自動車は昨年後半から回復、となっている。自動車の回復で何とかプラスを保っている状況だ。

 このようにして俯瞰してみると、アベノミクスによる緩和期待は、個人消費を刺激し一定の効果を上げているように見える。だが日本経済の根幹である製造業は依然苦しい状況が続いている。
 個人消費がGDPの7割を占める米国であれば、活発な個人消費はGDP全体を押し上げることになるが、日本の個人消費は全体の6割しかない。個人消費の伸びが景気全体に波及するまでにはまだ時間がかかるだろう。

 - 経済

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