ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

中国の新閣僚が出揃う。閣僚人事では習近平氏は劣勢?

 

 中国政府の新しい閣僚人事が決定した。全国人民代表大会(全人代=国会に相当)は3月15日、李克強国務院総理(首相)を正式に承認(写真は李克強首相と温家宝前首相)、翌16日には、副総理(副首相)や部長(大臣)を選出し、新内閣が正式にスタートした(本誌記事「習近平-李克強体制が正式にスタート。だが選挙では前代未聞の反対票も出て大波乱」参照)。

 副首相は、張高麗氏(筆頭)、劉延東氏、汪洋氏、馬凱氏の4名。このうち、劉延東と汪洋氏の2名は胡錦濤氏に極めて近い。馬凱氏は両親が人民解放軍の出身で太子党ともいえるが、経済政策のブレーンで李克強氏のサポート役といわれることから、胡錦濤グループに近いともいえる。
 党の政治局常務委員人事では胡錦濤グループは劣勢といわれたが、政府組織(国務院)においては、自らの派閥で主要メンバーを確保したことになる。

 このほか、副首相級の国務委員には、楊晶氏(秘書長)、常万全氏(国防部長)、楊潔チ氏(前外相)、郭声コン氏(公安部長)、王勇氏の5名が就任した。

 各省のトップとなる部長(大臣)のうち、外相には元駐日大使の王毅・国務院台湾事務弁公室主任が、財政相には、中国投資有限責任公司(CIC)会長の楼継偉氏がそれぞれ就任した。またミスター元と呼ばれた周小川・中国人民銀行(中央銀行)総裁は異例の留任となった。本来は65歳の定年規定に抵触するが、国政治協商会議の副主席に選出することで定年問題をクリアした(協商会議の副主席には定年規定がない)。

 外交関係では、日本語が専門の王毅氏が外相に就任した。王氏は温家宝氏に近く日本に対しても比較的柔軟な姿勢といわれる。だが、外交を担当する国務委員には前外相で対日強硬派といわれる楊潔チ氏が就任しているほか、駐米大使には、対日強硬派で江沢民氏に近い崔天凱前外務次官が就任している。今回の閣僚人事で、知日派の外相が就任したからといって油断は禁物である(本誌記事「中国の新駐米大使は駐日大使経験者。中国はいよいよ日米の分断作戦開始との噂」参照)。

 経済関係では国際的に知名度の高い周氏が続投することで、市場関係者はひとまず安心している。最終的な経済政策のカギを握っているのは、李克強氏のサポート役で経済政策のエキスパートと呼ばれる馬凱氏である。今後の中国経済の方向性については馬凱氏の動きに注目する必要がありそうだ。

 - 政治

  関連記事

jinkousuikei
50年後の人口は何と8800万人に。政府が掲げる1億人維持など到底不可能

 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は2017年4月10日、「将来推計人口 …

kankokuhoudoukan
セクハラ疑惑の報道官。韓国で釈明会見を開くも証言矛盾との指摘

 韓国の朴槿恵大統領の訪米に同行中、セクハラ疑惑を起こして解任された尹昶重(ユン …

koga
橋下氏の「変節」をブレーンの古賀氏が批判。元官僚をやたら持ち上げる日本社会の病理

 維新の会の橋下代表代行が、脱原発政策について事実上撤回する発言を行ったことに対 …

monka
発達障害に関する文部科学省の調査。なぜか被災地域は調査対象から除外

 文部科学省は5日、全国の小中学校に通う児童生徒のうち、人とコミュニケーションが …

toppage
オバマ大統領夫人らの個人情報が流出!だが実際はあまり大した話ではなかった

 米連邦捜査局(FBI)は3月12日、ミシェル・オバマ大統領夫人やバイデン副大統 …

baeikyu
台湾の馬英九総統が兼務していた党主席を辞任。中国との接近政策は見直し?

 台湾の馬英九総統は、11月29日に行われた統一地方選挙で、国民党が大敗した責任 …

abesenkyo201412
衆院選は予想通り与党が圧勝。ただ今後の政治日程が厳しいことに変わりはない

 第47回衆議院選挙は大方の予想通り、自民・公明両党の勝利となった。とりあえずア …

usakoyoutoukei201505
5月の米雇用統計は予想外に良好。景気の停滞はやはり一時的?

 米労働省が発表した5月の雇用統計は、市場予想を大幅に上回る結果となった。このと …

kokusaishushi201309
経常黒字のカギは海外投資の拡大。だが日本はこれ以上、投資収益を拡大できない?

 財務省は11月11日、9月の国際収支を発表した。最終的な国の利益を示す経常収支 …

higasikokubaru
東京人はマジメ?東国原氏が関西に撤退したのは猪瀬氏有利との調査結果がきっかけ

 日本維新の会は、次期衆院選挙において前宮崎県知事の東国原英夫氏を比例単独で近畿 …