中国の漁船団1000隻が尖閣に集結との情報。ただし位置特定システム上では未確認
日本の尖閣諸島国有化に対抗して、大量出航したといわれている中国の漁船1000隻が、本日中にも尖閣諸島付近の海域に到着する見込みだと各種メディア報じている。
各メディアでは、1000隻が一斉に尖閣付近に押し寄せるとのトーンになっているが、真偽の程はまだ不明だ。
というのも、1000隻という数は、統計上、福建省や浙江省などから尖閣諸島海域へ出航する漁船の数を示しているに過ぎない。3ヶ月の休漁期間は16日に終了しているが、17日に実際に何隻の船が出港したのかは不明なままだ。
船舶には、通常AISと呼ばれる自動識別装置が搭載されている。ASIが発する電波の情報からは、1000隻の船が一斉出航したかどうかは分かっていないという。
もっとも中国の漁船団は、政府のコントロール下にあり、AISの電波を意図的に停止しているともいわれる。AISのシステムに補足されずに、すでに1000隻が周辺海域に押し寄せている可能性もある。
逆に、実際には少数の船しか参加していないものの、1000隻という数を報道することで、日本にプレッシャーをかけるのが狙いという可能性もある。
日中の情報戦がすでに始まっている。中国側が発する情報には慎重に対処したい。
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