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秘密厳守なのになぜか漏れてくる新ローマ法王「フランシスコ1世」の得票数

 

 秘密厳守が徹底され、情報を外部に漏らしたら即破門といわれるローマ法王の選出会議(コンクラーベ)だが、どのような開票結果だったのか、少しずつ漏れ伝わってきている。選挙に参加した枢機卿がマスコミにしゃべっているからだ。

 バチカンでは、退位したベネディクト16世の後継者を選ぶ選挙が3月12日から実施された。
 法王の選挙は、世界各地から集まった投票権を持つ115人の枢機卿によって行われ、3分の2の票を獲得する人物が出るまで投票が繰り返される仕組み。結局、アルゼンチン出身のベルゴリオ枢機卿(フランシスコ1世)が、会議2日目の夜、5回目の投票によって法王に選出された(本誌記事「新ローマ法王はフランチェスコ1世。中南米出身でイエズス会というはじめてずくしの法王」参照)。得票数は90票で、得票率は78.2%ということになる。
【注:記事執筆当時は日本語表記が統一されていないため、フランチェスコと表記してあります】

  コンクラーベの開催が決まってから、ローマを中心にマスコミでは様々な下馬評が駆け巡った。有力候補の名前として頻繁に登場したのは、カナダ出身のウエレット枢機卿、ブラジル・サンパウロ大司教であるシェレル枢機卿、ミラノ大司教のスコラ枢機卿などであった。だがフランシスコ1世となるベルゴリオ枢機卿の名前はほとんど目にすることはなかった(本誌記事「体育会系にミュージシャンにTV司会者。次期ローマ法王候補者は個性派キャラ揃い」参照)。

 だが枢機卿達の間では、ベルゴリオ枢機卿(フランシスコ1世)は当初から最有力候補の一人として認識されていたという。それは前回、ベネディクト16世を選出するコンクラーベでも次点もしくはそれに近い得票を得ていたからだといわれる。
 マスコミでは有力といわれたイタリア人のスコラ枢機卿は初日の1回目の投票で早くも敗北、シェレル枢機卿はローマ法王庁の官僚組織に染まった人物として、本来は味方であるはずの中南米勢の枢機卿達から反対され票が伸び悩んだという。

 カトリック教会といえども、各国の政府組織と置かれている状況は同じだ。地域の有力者である各大司教が持つ権力と、中央官僚が持つ権力との間でのせめぎあいが起こる。日本流に言えば、シェレル枢機卿やスコラ大司教は官僚に取り込まれた政治家であり、フランシスコ1世は脱官僚の政治家という位置付けだ。

 フランシスコ1世は、早くも庶民派を印象付けるためか、公用車が高級過ぎるのでもっと安い車を使うように、部屋の調度品が豪華すぎるので変えるようにといった「政治主導」を発揮しているという。だが高価な公用車や調度品はすでに買ってしまった後なので、バチカン官僚は対処に困っているという。

 それにしても、法王選出の下馬評はまったくアテにならないことが明らかとなった。事前のマスコミ報道は、競馬の予想屋みないなもので、下馬評そのものを楽しむもののようである。
 ちなみにベルゴリオ枢機卿(フランシスコ1世)は、世間一般はもちろん、カトリック教会内部でも、あまりその名が知られていなかった。フランスのノートルダム修道院では、法王選出のニュースをTVで見た修道女達が「ベルゴリオ枢機卿って誰?」と皆が争ってインターネットで検索したという笑い話も報道されている。

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