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低所得者層でなぜか持ち家比率が急増。そのカラクリはつまらない話だった

 

 持ち家を購入する世帯が増加していることが総務省の家計調査で明らかになった。2012年における2人以上の世帯の持ち家比率は81.4%となり、過去最高となった。地価の下落が続いていることや低金利によって住宅ローンの負担が軽減していることが原因と考えられる。また一部からはインフレ期待であり、地価が反転する兆しなのでは?という声も上がっている。

 だが実態は少し違うようだ。確かに2人以上の世帯全体では持ち家比率は向上しているのだが、年収別のデータを見ると、何と下位20%(年収440万円以下)世帯における持ち家比率の増加が著しいのだ。

 世の中では格差社会が叫ばれており、収入が低い人の生活は年々苦しくなっているはずである。こういった社会情勢とこの調査結果は矛盾するように見える。

 だがこのカラクリは年齢別の持家比率を見ると理解できる。
 40歳以上の年齢層ではすべて持ち家比率が増加しているが、逆に40歳以下の年齢層ではすべての層で持ち家比率が低下している。一方で各種アンケート調査では若い世代の持家を希望する割合は中高年以上より高いという結果が得られている。
 これらの結果は、現在の社会情勢を如実に反映しているといえるだろう。高齢者ばかりが優遇され、それほど欲しくもないのに家をどんどん買っているが、若い人は家が欲しいと思っているにも関わらず、持つことを諦めている。

 ここからある結論を導き出すことができる。退職金をたくさんもらって企業を退職した高齢者が年金生活に入り、年収が減少したため、低所得者に分類されているのだ。だがこの層はみかけ上は低所得者であっても、退職金をもらい多額の年金が保障されている。本当の意味で、低所得者層がマイホームを購入しているわけではないのだ。

 アベノミクスによってインフレ期待が高まっているものの、長期金利はまだ低いままだ。もし本当にインフレになるならば、やがて長期金利は上昇に転じるだろう。地価と金利が上がってからでは時すでに遅しである。
 不動産業者はいつでも「買い時」というので、彼らの意見はまったく参考にならないが、今回だけは本当に買い時なのかもしれない。多少無理なローンであっても、マイホーム購入を検討してみる価値はありそうだ。
 だが金利の動向には要注意である。特に変動金利ローンの場合には、後から思いもしない金利負担がのしかかってくる可能性もある。ローンの選択は慎重に行うことが肝要だ。

 - 社会, 経済

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