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習近平国家主席が就任早々、米国のルー財務長官と会談

 

 米国のルー財務長官は3月19日、中国を訪問し、就任したばかりの習近平国家主席と北京で会談した。今回の訪問は習近平氏の国家主席就任を祝う外交儀礼的な意味合いが強い。会談は終始和やかなムードで進み、両国関係の重要性を確認して終了した。米中で意見の分かれる部分での議論は次回以降の会談に持ち越された。

 ただ、全人代終了後、習氏が早速、米国の要人と会談したことは、米中関係の構築が外交上の最優先課題であることをあらためて印象付けることになった。

  会談で習氏は「米中関係は、一部に相違点はあるが、多くの点で共通の利害を持っている」と述べた。さらに「両国のパートナーシップの構築に共に努力し、新しいタイプの大国間関係の道を歩みたい」とした。

 これに対してルー長官は「両国には世界の経済成長を押し上げる責任がある」とした上で、中国側が持っている米国に対する懸念(中国企業の対米投資、対中ハイテク製品輸出規制、中国の市場経済地位の認定など)について理解しており、解決に向けて努力したいと述べた。また一方で、世界の不均衡是正に向けて内需を拡大するよう中国に申し入れた。

 米国では中国企業による米国企業の買収などについて、安全保障上の観点からこれを懸念する声が上がっている。また中国対してハイテク製品の輸出を規制しようという動きもある。だが全体的には中国との貿易拡大で利益を得たいという意向が強く、米国は中国との対決はホンネでは望んでいない。

 これは中国側も同様で、国内の世論対策という観点から、米国には簡単には甘い顔ができないという面が強い。経済問題の指令塔となる李克強首相は、すでに昨年から活発に米国の経済・金融関係者との会談を行っている(本誌記事「ヘッジファンドから軍人まで。米国が官民挙げて中国詣で」参照)。いずれかのタイミングで中国の市場開放や人民元の自由化をもう一段進めるための方策が出される可能性が高い。

 米中は根本的な部分で対立を望んでいないという点は、日本側はよく理解しておく必要があるだろう。

 - 政治, 経済

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