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プロ棋士がコンピュータに負けた事件で浮き彫りになった日本人のメンタリティ

 

 将棋のプロ棋士とコンピューターソフトが争い、コンピュータが勝利したという出来事をめぐって、敗退したプロ棋士佐藤慎一四段のブログが荒れているという。

 佐藤騎士は2013年3月30日に行われた将棋ソフト「ponanza(ポナンザ)」との公式戦に臨んだ。一時は有利に進んだ局面もあったが、10時間の対局を経て141手でコンピュータの勝利となった。
 前日には「ロクな形勢判断もできないコンピューターを叩き潰せ」と意気軒高だったが、対局後は「強いと思った」と負けを認めた。

 だが佐藤騎士のブログには、「自分の発言を反省してほしい」「プロって雑魚」「二度とプロを名乗らないで下さい」などの厳しいコメントが相次いでいるという。
 ブログでのコメントが世論の総意とは限らないが、今回の対局は、コンピュータに対する人間の優位を信じたいという、日本人のメンタリティを浮き彫りにしたという意味で非常に興味深い。

 現在のコンピュータは、初期のマシンから比べると数万倍の性能があり、パターンが決まった規則性の高い演算では、人間の能力など遥かに超えている。
 米国ではチェスの世界チャンピオンがIBMのコンピュータ「ビックブルー」に敗れたのは1997年であり、もう16年も前の話だ。現在はコンピュータの性能はさらに向上しており、クイズに答えることもできる。2011年にはクイズ番組で人間と対決し、コンピュータが勝利している。

 日本では、現役のプロ棋士が公式戦でコンピューターに敗戦するのは初めてということで、ショックが大きかったようである。だが世界の先端から比べると、この出来事は20年近くも遅れていることなのだ。
 日本はかつてロボット先進国といわれていたが、現在では完全に諸外国に遅れを取っている。企業におけるIT活用も、先進国中では最も低いレベルにとどまっているのも、こういった精神面が大きく作用しているのかもしれない。

 - 社会, IT・科学

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