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あまりにも醜い欧州の若年層失業率。では日本はどうなんだ?

 

 欧州連合は2日、ユーロ圏17カ国およびEU27カ国におけるの2月の失業率を発表した。ユーロ圏の失業率は12.0%と過去最策の水準となった。一方EU全体では10.9%となっており、ユーロ圏における失業率の高さが目立っている。

 ユーロ圏の1年前における失業率は10.9%、EUは10.2%とほぼ同じ水準であった。だがユーロ圏の失業率は徐々に増加し、1年間で1.1ポイントの差がつくまでになった。欧州全体で見れば、ユーロ圏が逆に全体の足を引っ張る状況となっている。

 国別ではやはりスペイン(26.3%)、ギリシャ(26.4%)、ポルトガル(17.5%)などが高い。フランスも主要国の中ではかなり高め(10.8%)だ(ギリシャは2012年12月のデータ)。
 逆に良好なのはオーストリア(4.8%)、ドイツ(5.4%)、ルクセンブルグ(5.5%)、オランダ(6.2%)など。北部のプロテスタント圏工業国の失業率の低さが目立つ。

 失業率が高い国のほとんどが、ここ1年で失業率が悪化していきているが、良好な国はあまり失業率に変化がない。
 このことは、欧州の中で産業が発達する国とそうでない国に分かれてしまい、その違いが恒久化しつつあることを示している。数字だけを見ると欧州は完全に分裂している。

  これが若年層(25歳以下)になる驚くような数字となる。ギリシャでは58.4%、スペインでは55.7%と過半数の若者に職がない。フランスは26.7%、イタリアは37.8%である。一方ドイツは若年層の失業率が全体の数字よりも高め(7.7%)ではあるが、他国に比べれば比較にならないくらい良好だ。スペインやギリシャなどから、若者が大挙してドイツなどに職を求めて移動しているが、その傾向は当分続きそうである。

 いくら経済危機とっても、中高年と若年層でこれほどまで失業率に差が出るのは異常事態である。これらの国では、中高年の正社員が完全に既得権益化しており、社会全体で若者を食いものにしているということがよく分かる。

 ちなみに、米国の失業率は7.7%、若年層の失業率は8.3%である。一方、日本の失業率は4.2%、若年層の失業率は7.3%となっている。誰もが知っている通り、日本の現実的な失業率の水準はこれよりもはるかに高い。日本において労働者の雇用環境を欧米並みにすれば、失業率は大きく跳ね上がるだろう。
 日本は意図せずして、失業率統計を水増しする結果となっているのだ。世界では「そのつもりはありませんでした」という言い訳は通用しない。そのうち日本も、韓国や中国と同様、統計データそのものが信頼できない国という立場に転落するかもしれない。

 - 社会, 経済

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