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英国で新しい「階級」区分が話題に。だがその内容は少々脱力系

 

 現代でも階級制度が色濃く残る英国において、新しい「階級」区分がちょっとした話題となっている。英国をはじめとする欧州各国は、上流階級、中流階級、労働者階級の3つのクラスで構成されている。これら3つのクラスは職業とも密接に結びついていた。

 だがグルーバル化の進展やネットの普及、価値観の多様化によって、現在では3つのクラスに分類することが難しくなっている。英国国営放送(BBC)が提唱した新しい階級分類は7段階となっており、Webサイトでは自分がどのクラスになるのかチェックすることができる(写真)。

 BBCが提唱したクラスは以下の7種類。①エリート、②エスタブリッシュなミドルクラス、③テクニカルなミドルクラス、④ニューワーカー、⑤伝統的労働者、⑥エマージングサービスワーカー、⑦アルバイトなどの労働者。

 以前のクラス分けと比較すると、中流階級が2つに分かれ、労働者階級が4つに分かれたような形になっている。
 確かに同じような経済水準であっても、社交的でボランティア活動などに精を出す人と、高度な技能職で仕事一筋の人では、属する社会が異なっているというのは納得できる。
 また労働者の世界においても、GAPやスターバックスの店員と下町のパブの店員では、給料が同じだとしても、生活様式はまるで異なっているだろう。

  ただBBCのクラス分け基準も詳細に見てみると、少々ガックリくる部分もある。階級を分ける基準の一つに「文化活動」というものがあるが、例えばJazzを聞く人とHipHopを聞く人で結果が大きく分かれていたりする。また社会資本という項目では、知り合いに大学教授や企業経営者がいるのか、看護士やトラック運転手がいるのかでスコアが変わるようになっている。

 最終的には所得水準や資産額が階層を決定する上で大きなウェイトを占めているようだが、人脈や文化活動が特定の種類に偏らず、まんべんなくカバーしている人の方がより高い階層になる。高級取りで多額の資産を持ち、あらゆる階層の人と交流し、HipHopとクラシックの両方をこよなく愛する人がどれだけいるのかは分らないが、とりあえず多様性がミソということらしい。

 最近は米国などでも新しい社会階層分類の試みが行われているが、定着したものはまだない。こういった新しい階層分類の試みは、グローバル時代に合わせた動きともいえるが、一方では、何としても階級にこだわりたいという保守的な考えにも見える。はたしてどちらが正解だろうか?

 - 社会, 経済

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