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北朝鮮がミサイル発射の可能性。交渉材料として寧辺の核施設が浮上

 

 米韓に対する挑発行使を続けている北朝鮮が、警告なしでミサイルを発射する可能性が出てきた。4月4日、韓国の韓国の金寛鎮国防相は、北朝鮮が日本海側に中距離ミサイル「ムスダン」を移動させたと明らかにした。「ムスダン」は推定射程距離3000キロで、米本土には到達しないが、日本はもちろん、グアムの米軍基地まで到達する可能性がある。

 米ホワイトハウスのカーニー報道官は、北朝鮮の動きについて「これまでに見てきた北朝鮮の行動パターンに沿ったものである」として、特に驚くべきことではないとの見解を示した。
 これは従来の米国のスタンスを踏襲したものであり、ミサイルを威嚇のために発射する可能性がある程度、織り込み済みであることを伺わせる(本誌記事「北朝鮮側に戦争の意図はない?攻撃的な口調とは反対に部隊に大きな動きはなし」参照)。
 韓国メディア報道では、今月15日の金日成主席の誕生日や25日の軍創建記念日に合わせて、ミサイルを発射する可能性が指摘されている。

 表面的には北朝鮮と米韓の緊張は高まる一方だが、交渉の着地点に関する観測も出始めている。注目されているのは寧辺にある核施設だ。
 北朝鮮は4月2日、同地域にある全ての核施設を再稼働させると明らかにした。その中には、六ヵ国協議によって操業を停止した黒鉛減速炉やウラン濃縮プラントも含まれる。
 ジョンズホプキンズ大学傘下の北朝鮮研究情報機関「38Noth」によると、実際に原子炉近辺での作業が始まっているという(写真)。

 実際に核兵器を製造できる水準まで施設を稼働させられるのは定かではないが、少なくとも米韓に対して、核兵器の継続的開発を行うというサインにはなる。
 2007年の六ヵ国協議で北朝鮮は、核施設の閉鎖と引き換えに重油の提供を受けることに成功している。今回も、警告なしのミサイル発射→核施設を材料に米朝交渉→妥協、というプロセスで交渉が進む可能性はある。

 だが前回と異なり六ヵ国協議の枠組みは機能しておらず、中国側の動きも鈍い。偶発的な形で戦争が発生するリスクは高い。偶発的な事態は起こらないにしても、しばらくの間は、一種のチキンレースが継続することになるだろう。

 - 政治

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