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現役世代の負担増はやむを得ないとする厚労省の調査結果に、疑問の声が大噴出

 

 社会保障負担の世代間格差について、高齢者・現役世代の別なく負担の増加を受け入れるべきと考える人が過半数を超えたという、厚生労働白書のアンケート結果に疑問の声が出ている。

 問題となっているアンケートは平成24年版厚生労働白書の作成に用いるために今年2月に実施したもの。アンケート結果をもとに厚生労働白書では、世代間格差はやむを得ないことであり、現行の年金制度を維持すべきとのトーンを全面に押し出している。

 だが調査内容をよく見ると、質問内容が誘導尋問的になっており、結果がこうなるのは明らか。しかも調査結果を詳細に分析すると、年齢が上がるにしたがって、高齢者には負担増加は求めるべきではなく、現役世代が負担すべきという回答が増加している。

 実際の結論はまるで反対で、高齢者は自分達の負担増を拒否し、若い人にすべて押し付けようとしており、若い世代はこれを拒否している構図が明白である。

 ではなぜこの構図を厚労省は隠すのか?

 話は簡単。厚労省の役人にとっては現状制度を維持し、利権を確保することしか関心がないから。
 どの世代が得してどの世代が損するかなど、彼らにとってはどうでもよいのだ。世代間格差の議論が盛り上がってしまうと年金改革に直結する。これが彼らがもっとも避けたい事態なのである。

 自分達は国民年金や厚生年金とはまったく別の、独立した手厚い年金(公務員共済)で支えられている。下手に年金改革に議論に火が付くと、共済との統合が議題に上ってしまうのだ。こうなると破格においしい自分達の年金が減らされ、贅沢三昧の老後が送れなくなってしまう。これを守るためであれば、何でもするのが役人だ。

 もういい加減、国民も見て見ぬふりはやめるべきだろう。現実問題として日本は国際競争力を失い、急速に貧しくなってきている。現状の年金制度を維持する能力はすでに失われているのだ。いい悪いの問題ではなく、制度そのものが維持できないのである。

 グローバルな競争社会を拒否し、ガラパゴスな道を選択したのは日本人自身である。その結果としての貧困は、全員が一律に甘んじて受け入れなければならない。

 - 社会

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