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企業はまだまだ設備投資に慎重。アベノミクスも最後は米国頼み?

 

 昨年末から円安と株高が進み、国内の景気見通しも徐々に改善してきているが、企業は積極的な設備投資にはまだ慎重な様子である。

 内閣府が4月11日に発表した2月の機械受注統計によると、先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比7.5%増の7038億円となった。
 プラスとなったのは2カ月ぶりだが、想定の範囲内であり、企業の設備投資意欲が大きく変化した兆候は見てとれない。内閣府では景気の基調判断を「緩やかな持ち直しの動きがみられる」に据え置いている。

 機械受注は、国内の機械メーカーが受注した生産設備用機器の金額を集計したもの。企業の設備投資の動向を反映するため市場関係者の多くが注目している。

 2011年以降、機械受注は7000億円前後で横ばいの状態が続いているが、その内容はまだら模様だ。基本的には減少する一方の電機、一般機械の分野を自動車関連分野が補うという構図となっている。内需中心のIT関連は横ばいが続いている状況。
 電機、一般機器が弱いのは、日本の電機メーカーが競争力を低下させていることや、中国のインフラ建設が伸び悩んでいることが主な原因と考えられる。

 2月の統計で伸びが大きかったのは、非鉄金属(170.4%増)、鉄鋼(50.9%増)、電機(34.7%増)などだが、このうち非鉄金属や鉄鋼はあまりボリュームが大きくない。また電機はもともとブレが大きい分野なので、2月の数値上昇で回復したと見るのは早計だ。

 結局のところ、比較的好調な自動車関連分野で全体が支えれている構造にあまり変わりはない。また金額は小さいが内需の指標となるITの下落が大きいのも気になる。

 円安と株高という追い風が企業には吹いているが、少なくとも国内企業の設備投資意欲はそれほど高まっていないことが分かる。
 国内の主要メーカーは生産設備を海外に移転しているところも多い。今後、機械受注が増加してくるとすれば、米国景気の回復を背景にした外需主導か、同じく、好調な北米市場向けに自動車生産が伸びるというストーリーがもっとも描きやすい。

 「終わりよければすべてよし」ともいわれるように、仮にアベノミクスとは関係のないところが原因であっても、設備投資が増加することで景気が回復すれば、当面の課題は克服できることになる(長期的な産業構造という意味では別だが)。だが米国景気が今後不調になってくると、その筋書きも怪しくなってくる。中国向けの輸出も最終的には北米に再輸出されるものが多い。日本経済の米国依存という構造は昔から変わっていないのだ。

 - 経済

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