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米国で手術ロボットの事故が増加。だがロボット導入の動きはもはや止められない?

 

 米国では外科手術にロボットを使用するケースが急増している。手術に革命を起こすといわれたロボット導入だが、一部ではロボット特有のトラブルも増えてきている。

 FDA(米食品医薬局)は、ロボット手術における深刻な医療事故が増加傾向であると発表した。子宮摘出手術中にロボットが捜査できなくなった事例やロボットが邪魔になり緊急事態への対処ができなかったケースなどが報告されているという。

 一部の医師らはロボット手術について、患者にとってあまりメリットはないと否定的な見解を述べている。
 だが米国ではロボット手術の実績は着実に増加している。2005年には2万5000件だった手術事例は2012年には45万件に達しており、もはやロボット手術は一般的な存在になりつつある。

 外科手術用ロボットでもっとも有名なのは、米インテュイティブ・サージカル社が開発したダ・ヴィンチである(写真)。
 3本のロボットアームと1本の内視鏡アームを備えており、わずかな開口部からアームを患部に入れて手術を行う。医師はジョイスティックでロボットを操作するが、自分の手を動かすような感覚で操作ができるという。また人間の手では不可能な動きにも対応している。
 米国ではすでに2000年に認可されており、日本でも2009年に認可が下りた。徐々に日本国内の医療現場での導入も進んでいる。同社の躍進は株式市場でも大きな話題となっており、2003年に7.5ドルだった株価は現在では500ドル前後と70倍近くに高騰している。

 医療用ロボットが普及することの最大のメリットは、外科手術が医師の技量差に依存しなくなるという点である。ロボットを使えば手の震えが関係なくなることや、微妙な力加減も自由に制御できることから、それほど経験を積んでいない医師でも相応の手術ができるようになるといわれている。患者からしてみれば、医療の質が均一化されるというメリットがある。一方、手先の器用さがアドバンテージになっていた医師の中には、導入に反対する人もいるという。

 ロボットが原因の事故については、ロボットの導入事例が増えるにしたがって絶対数の増加が予想される。ただしそれ以上にロボットの普及が拡大するとの見方が一般的だ。米国ではあらゆる分野でロボットの普及が急速に進みつつあり、この流れはもう止めることはできないというのがその理由である(「ルンバの開発者が画期的な単純作業ロボットを開発。日本の製造業は壊滅の危機?」参照)。
 今回の事故報告によって、普及に多少のブレーキがかかる可能性はあるが、それはさらに普及が進むまでの過渡的なものとなる可能性が高い。

 - 社会, 経済, IT・科学

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